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看護師特定行為研修

看護師特定行為研修

看護師特定行為研修

看護師特定行為研修開講にあたって

団塊の世代が75歳以上になる2025年に向け、国は在宅医療を推進しており、加速する少子高齢化社会において、看護師はチーム医療のキーパーソンとしてさらに役割を拡大し、発揮していくことが求められています。保健師助産師看護師法の一部改正によって、2015年10月から「特定行為に係る看護師の研修制度」が開始されました。特定行為研修を修了した看護師は、地域および急性期医療の現場において医師の判断を待たずに迅速かつ包括的なアセスメントを行い、医師が作成した手順書に基づいて一定の診療の補助(特定行為)を行うといった高度かつ専門的な役割の発揮が期待されています。
当法人は、かねてより高齢化社会を念頭に札幌・宗谷圏において、受診患者が介護や療養が必要になっても必要なサービスが受けられるよう医療と介護を合わせた支援体制を整備し、現在25の事業を運営しています。なかでも宗谷圏は、人口減少、高齢化が急速に進んでおり、医療過疎が大きな問題となっており、地域ケアにおける看護師への役割、期待は大きくなっています。病気になっても住み慣れた地域で生活を継続していくためには、慢性疾患の管理のための「症状マネジメント」は不可欠です。超高齢化社会を踏まえ、療養者の視点で症状マネジメントを行い、高度な医療ケアが提供できる確かな知識と技術をもった看護師を育成し、在宅医療の推進と看護の質の向上に貢献して参ります。

2020年3月
社会医療法人禎心会
札幌禎心会病院

研修理念

当院における看護師の特定行為研修は、高度かつ専門的な知識と技術をもち、患者、家族の立場と権利を尊重しチーム医療のキーパーソンとして機能できる看護師を育成します。
さらに専門職業人としての自覚を持ち、確かな技術と知識、態度について主体的に学ぶことができる看護師の育成を目指します。

研修目標

  1. 地域医療および急性期医療の現場において、迅速かつ包括的なアセスメントを行い、当該特定行為を行う上での知識、技術および態度の基礎的能力を養います。
  2. 患者の安心に配慮しつつ必要な特定行為を実行できる基礎的能力を養います。
  3. チーム医療のキーパーソンとして、倫理的視点に基づき、問題解決に向け、多職種の専門性を尊重し効果的に協働できる能力を養います。

研修内容・時間

履修科目

共有科目
履修科目 時間数
講義 演習 実習 評価 合計
臨床病態生理学 27 2 1 30
臨床推論 35 8 1 1 45
フィジカルアセスメント 39 3 2 1 45
臨床薬理学 35 9 1 45
疾病・臨床病態概論 34 4 2 40
医療安全学/特定行為実践 22 13 9 1 45
合計 192 39 12 7 250

※研修方法の「講義」「演習」は一般社団法人SQUE研究会eラーニング(以下、eラーニング)を用いた学習です。

区分別科目
特定行為区分名 時間数
講義 演習 実習 評価 合計
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 14 2 5症例以上 1 17
感染に係る薬剤投与関連 25 4 5症例以上 1 30
栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連 8 1 5症例以上 1 10
動脈血液ガス分析関連 11 2 5症例以上 1 14

「2023年度 看護師特定行為研修」受講生募集について

2023年度看護師特定行為研修受講者の募集は終了しました。

2023年度 4期生開講式

2023年10月2日、看護師特定行為研修の開講式を執り行ないました。
今年度は「栄養及び水分・感染・PICCコース」1名、「栄養及び水分・感染・動脈血液ガス分析コース」3名の受講生を迎え、研修が始まりました。昨年同様、1年間にわたり、eラーニングを活用しながら学習を進め、演習及び実習行って行きます。
開講式では、徳田禎久院長より研修生へ激励と期待のお言葉をいただきました。また、研修生の代表からは、研修開始に向けた意気込みが述べられました。札幌禎心会病院の特定行為研修は、今年度で4年目となります。研修担当者や指導者のみならず、多職種からの研修サポートもいただきながら、充実した研修を目指していきたいと思います。


~研修生代表 挨拶~ 2025年問題、さらにその先となる2040年には人口構成が激変し、わが国の超高齢化が進むと言われています。 介護や医療のニーズが高まる一方、医療従事者のマンパワー不足が予測され、医療職種間のタスクシフトを進め ていくことが重要となります。病態も複雑化しており、より深い知識と幅広いアセスメント能力が必要となって きていると日々感じています。 私たちは、患者さまとその家族に対して看護の視点に加え、専門職業人としての自覚をもち、高度かつ専門的な 知識と技術を用いて必要な医療サービスが適切なタイミングで提供できるよう、チーム医療のキーパーソンとし て活動し、当法人をはじめ、地域に貢献することを目指します。 特定行為研修を受け、より専門性の高い知識や技術を学び、当院看護部の理念にも揚げられている専門性の高い 心のこもった看護の提供を目標に能力を発揮していきたいと思います。これから1年間、一生懸命研修に取り組 んでいきますので、ご指導の程、よろしくお願いします。
2021年度 2期生修了式

2022年12月12日、2021年度2期生修了式を執り行ないました。コロナ感染症の拡大により、研修生3名揃って修了式が行えず、ハイブリッドによる式典となりました。
研修生には、「栄養および水分管理に係わる薬剤投与関連」「感染に係る薬剤投与関連」「栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連」の3区分4行為の研修を終えた証として、徳田院長 より修了証が授与されました。式典では、研修責任者の表副院長が励ましの言葉を述べられ、2名の外部委員から祝辞をいただきました。
最後に研修生代表の秋山より、入所者および利用者、患者さんの異変に早期に気づき、少しでも望む場所で長く過ごせるよう、研修で学んだことを活かし実践していきたい。また、多くの方の協力のもと研修を修了できたことの感謝の言葉と今後の抱負が述べられました。修了生3名は、今後、病院・介護施設で活動を開始することとなります。今後の活躍に期待します。

2022年度 3期生開講式

2022年10月3日、看護師特定行為研修の開講式を執り行いました。 今年度は、院内でもっとも多く行われている血液ガス分析関連の区分をあらたに追加し、本研修を開講することとなりました。3期生は2名の院内看護師が、PICCコース、動脈血液ガス分析コースに分かれて受講することとなります。急性期医療のリスクの高い現場において、専門的な知識や判断力を有し、ひとつでも多くの技術を持つ看護師が存在することは、チーム医療における強みであり医療の質向上につながると考えます。 そのため、本研修では知識や技術の習得にとどまらず、チーム医療を推進できる人材を育成することを目指していきたいと思っております。今後ともご支援賜りますようお願い申し上げます。

2020年度 1期生修了式

2022年1月27日、2020年度1期生の修了式を執り行いました。研修責任者の表副院長のあいさつに続き、特定行為研修管理委員長の徳田院長が2人の研修生に修了証を授与しました。看護師特定行為管理委員会外部委員の中川貴文様(医療法人北海道家庭医学センター栄町ファミリークリニック院長)、武田美智子様(社会医療法人社団愛心館愛心メモリアル病院看護部長)からご祝辞を頂きました。研修生を代表し遠藤雅史から同僚、患者様、指導医など研修に関わる多くの人々の理解と協力があったこと、今後、特定行為看護師として一歩一歩努力を積み重ねて成長し役割を果たしていきたい旨を謝辞として述べました。最後に、徳田院長が超高齢社会の中で特定行為看護師に求められる役割と期待に応えるよう励ましの言葉を伝えました。
今後、チーム医療のキーパーソンとして、倫理的視点に基づき問題解決に向け、多職種の専門性を尊重し効果的に協働できる能力を発揮し活動していくことが期待されます。
コロナ禍で臨床実習の症例を経験することが難しい状況もありましたが、指導者、関係部署、患者様、ご家族のご協力のもと、無事に終えることができました。ありがとうございました。

2021年度 2期生開講式

2021年9月1日、看護師特定行為研修の開講式を執り行いました。今年度は2期生となる研修生3人が特定行為研修の修了を目指します。
開講式では、看護師特定行為研修管理委員会委員長の徳田禎久院長、同研修責任者の表圭一副院長が挨拶で研修生を激励しました。また、研修生代表者は研修修了に向けた決意と今後の抱負を述べました。
開講式後にはオリエンテーションが行われ、研修初日がスタートしました。1年間の研修期間では、共通科目 250時間、区分別科目57時間の講義をeラーニングで受講して、演習や実習を経て臨床実習を経験し、特定行為実践に必要な高度な臨床判断力とスキルを習得していきます。指導者・研修担当者と一丸となって、研修生の学びをサポートしていきたいと思います。