頚椎症性神経根症に対するFESS(完全内視鏡下脊椎手術)
腕や手のしびれ・痛みを発症する「頚椎症性神経根症」に対する最新のFESS(完全内視鏡下脊椎手術)を実施しています。※保険適応です。
FESSの様子
完全内視鏡下脊椎手術とは
内視鏡下手術は身体への負担が少ない低侵襲手術を代表する治療法です。
当院は頚椎症性神経根症に対する最新のFESS(完全内視鏡下脊椎手術)を行っています。
FESS(フェス)は"Full-Endoscopic Spine Surgery"の略で、日本語では「完全内視鏡下脊椎手術」です。
従来の内視鏡よりもさらに細い直径7mmの微小内視鏡を使用して行う最小侵襲手術の総称で、皮膚切開が小さい、身体に優しい手術方法です。
FESS用内視鏡
FESS用鉗子
FESS用外筒(直径8㎜。内視鏡をこの中に挿入します)
頚椎症性神経根症に対するFESS
FESSはこれまでPED(Percutaneous Endoscopic Discectomy)と呼ばれていた手術と、使う機器やアプローチの仕方はほぼ同じですが、術者の技術向上により、より多くの部位や疾患に対応できるようになりました。
中でも、上半身の片方だけに痛みやしびれ、筋力低下等の症状が現れる頚椎症性神経根症に相性が良いとされています。
従来の顕微鏡下手術は当院では約3cmの傷口でしたが、FESSではわずか8mm程度で済みます。術後3時間で歩行可能、入院期間は術後長くて3日程度で、術後の痛みも極めて少なく早期の社会復帰が可能です。
手術痕の比較。上がFESS(約8㎜)、下が顕微鏡手術(約30㎜)
顕微鏡手術と比較したFESSのメリット
●傷口が小さく、身体への負担が少ない。
●術後3時間で歩行可能(顕微鏡手術では早くて6時間後以降)
●術後の痛みが非常に軽く、回復も早い。
●術後の鎮痛剤使用量が極めて少なくて済む
●手術中常時生理食塩水で還流しているので感染の危険性が極めて少ない。
●退院が早く(2~3泊)、日常生活や仕事への復帰が早期に行える。
Early experience of single level full endoscopic posterior cervical foraminotomy and comparison with microscope-assisted open surgery.
Akiyama M, Koga H. Spine Surg. 2020 Jun;6(2):391-396
手術後の臨時の鎮痛剤使用回数は顕微鏡手術が平均約8回、FESSは平均1回未満で
ほとんどの患者さんは鎮痛剤を使わなくて済んでいます。
顕微鏡手術とFESSの術後のCT所見。
FESSでは顕微鏡手術よりも骨を削る範囲が少なく、神経根の圧迫を効率よく解除することができます。
顕微鏡手術とFESSの術後CTで骨を削った面積を計算した比較。
顕微鏡手術は平均93.5㎠、FESSは51.7㎠でした。
FESSでは約40%骨削除面積が少なく神経の圧迫を解除できています。
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