がん化学療法センター
がん化学療法センターはがん治療による副作用の苦痛を減らし、治療効果を高める工夫を取り入れた抗がん剤治療を行っています。
ステージ4のがんであっても、劇的に小さくなることもあり、その可能性を高くすることはできます。
そのために、標準的な治療に加え、ハイパーサーミア(温熱療法)、高圧酸素療法、漢方を取り入れています。
例えば、ハイパーサーミアを加えることにより、抗がん剤の効果を増強し、副作用を軽減することが期待できます。高圧酸素療法や漢方に関しても、同様のことが期待できます。
これら3つ治療法を加えることにより、最大の治療効果が得られるようにしています。
これが当センターの最大の特長ともいえます。
ハイパーサーミアや高圧酸素療法は抗がん剤投与の直前、もしくは直後に行うと、より効果的とされています。
しかし、抗がん剤治療を行う日にハイパーサーミアや高圧酸素療法を行う病院は日本では数か所しかありません。
当院は同時に行うことができる、数少ない施設の一つです。
一方、ステージ4や再発のがんであっても、放射線治療を加えた方が良いケースは多いです。そのような局面において、当院は迅速に放射線治療を行える体制を整えています。
治療効果を落とさず、薬の副作用を軽減する抗がん剤のさじ加減を心がけることも、とても重要です。
ガイドラインには抗がん剤の投与量の目安は記載されていますが、実際に抗がん剤を投与してみると、副作用の出方は患者さんによって大きく異なります。
そのため、きめ細やかな抗がん剤の調節が必要となります。
よくあるご質問(Q&A)
どのようながんを治療していますか?
胃がん、膵臓がん、食道がん、大腸がん、胆嚢がんに代表される消化器がん、肺がん、乳がん、頭頸部がん、子宮がん、卵巣がんを治療しています。
血液がん(白血病やリンパ腫)、腎臓がん、透析患者さんには対応していません。
保険診療による治療ですか?
保険診療です。ハイパーサーミアや高圧酸素療法を抗がん剤や放射線治療と併用して行うことは認可されています。
漢方に関しても保険診療となるものを中心に使用しています。ただし、必要に応じ、保険診療外の漢方を提案させていただくことがあります。
ハイパーサーミアや高圧酸素療法だけの治療は受けられますか?
申し訳ありませんが、当院ではハイパーサーミアや高圧酸素療法だけの治療は行っていません。
最大限の治療効果を出すため、どのような抗がん剤をどれだけの量用いるかということもとても重要になるからです。
当院では、最大限の治療効果を引き出すために、適切な抗がん剤治療をしつつ、必要に応じて、ハイパーサーミアや高圧酸素療法を併用しています。
従って、温熱療法だけではなく、抗がん剤治療も合わせて、判断を任せていただければと考えています。
ハイパーサーミアの詳細はこちら
標準治療をすべてやりきってしまった場合でも治療は受けられますか?
これまでの治療内容と全身状態を診察させていただいた上で判断いたします。
例えば、散歩をするくらいの力があって、食事もしっかり食べられるのであれば、治療ができる見込みはあります。
緩和ケアも同時に受けられますか?
緩和ケアに習熟した医師が、抗がん剤治療にあたっておりますので、安心して緩和ケアも受けられます。
当院には、緩和ケアチームもあり、経験豊かな看護師、理学療法士によるサポートも受けられます。
ただ、緩和ケアだけのお引き受けは、現在、難しい状況となっております。その点につきお力添えできず申し訳ありません。
腹水が多量になっても治療は受けられますか?
腹水による症状をコントロールするのに、KM―CARTという治療法が有効です。
KM―CARTによる腹水治療を受けつつ、ハイパーサーミアを併用した抗がん剤治療を受けることができます。
KM-CARTの詳細はこちら
土日の時間外に体調が悪くなった時も診療を受けられますか?
時間外の対応につきましても、当院の救急外来にご連絡をいただければ対応いたします。
飲み薬の抗がん剤だけによる治療を受けている場合でもハイパーサーミアを受けられますか?
申し訳ありませんが、当院では注射の抗がん剤を併用している場合に限って、ハイパーサーミアを併用した治療を行なっています。
漢方だけによる治療もしていますか?
抗がん剤を併用できない場合は、漢方だけによる治療も意義がある治療です。
ただ、現在は、マンパワーの関係で漢方だけによる治療をお引き受けすることが難しい状況です。その点につきお力添えできず申し訳ありません。
抗がん剤を併用した漢方治療は、積極的にしています。
当院での治療を希望されるときには、どうしたら良いですか?
ハイパーサーミアを実施している当院の「がん化学療法センター」での治療を希望される場合、原則として腫瘍内科の外来を受診していただきます。
現在、診察・治療を受けられているかかりつけの医師へ当院 腫瘍内科の外来受診を希望することをお伝えし、了解を得てください。その上で、紹介状(診療情報提供書)、レントゲンやCT、MRIのデータ(CD-R)、検査データなどの資料を準備していただきます。
当院で診察をさせていただき、治療をお引き受けできると判断させていただいた上で、当院での治療をさせていただければと思います。
当院へお越しいただいた際の初回の診察は、腫瘍内科の加藤 隆佑 医師が担当させていただきます。そして、その後は、加藤 隆佑 医師をはじめとするチーム制で診療をしていくことになります。
-
-
- がん化学療法センターセンター長部長 加藤 隆佑カトウ リュウスケ
- 東北大学医学部卒業
- 日本内科学会認定内科医
- 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本肝臓学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
-
- 細川 寿和ホソカワ トシカズ
- 札幌医科大学卒業
- 日本内科学会認定内科医
- 日本医師会認定産業医
-
- 山本 洋平ヤマモト ヨウヘイ
- 弘前大学医学部医学科卒業
- 日本内科学会認定内科医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本肝臓学会専門医
-
- 外園 正光ソトゾノ マサミツ
- 杏林大学医学部卒業
- 日本内科学会認定内科医
- 日本消化器病学会専門医
-
- 工藤 準也クドウ ジュンヤ
- 札幌医科大学卒業
- 日本内科学会内科専門医
担当医は替わりませんか?
チームで治療方針を決定し、チーム制で治療を行っています。治療方針の説明は原則、同じ医師が行うようにしています。
お問い合わせ
月曜日~金曜日 9:00~17:00
※土日、祝日および12月29日~1月3日は除く。
時間外のお申込みにつきましては、翌日(休日の場合は休日明け)の受付となりますのでご了承下さい。