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脳出血は、主に高血圧、動脈硬化が原因となり、脳の細かい血管が破れて、脳の中に出血を起こす病気です。動脈硬化が始まる50歳代以降の方だけでなく、若年層では、脳動静脈奇形[1](先天性疾患)や成人ではもやもや病[2]や血管壁の特殊な変性(アミロイド変性)が原因で起きることもあります。また、血液透析を行っている方、血液をサラサラにする薬を飲んでいる方、お酒を大量に飲む方も脳出血を起こしやすいとされております。
[1]脳動静脈奇形…脳の動脈と静脈が異常な血管塊を形成する病気
[2]頭の中の脳を養う太い血管(内頸動脈)が細くなり、これによって脳に十分な血液が供給できなくなる病気
主な症状は、脳内の出血量が少ない場合は、軽い頭痛やふらつき、めまい、手足のしびれといった症状がみられます。半身の麻痺やしびれ、言葉が出ない、ろれつが回らないといった脳梗塞と似た症状もみられることもあり、脳幹と呼ばれる部位で出血が起きたときは、急に意識消失して、四肢麻痺となったり、亡くなったりすることもまれにあります。
脳内出血が起きる部位は、大脳が90%(被殻60%、皮質下20%、視床10%)を占めるほか、小脳(約8%)、脳幹等(2%)でも起こります。
画像イメージ(フリー素材/illustACより)
入院して血圧を下げることから始まりますが、出血量が多いと緊急手術を行う場合もあります。外科手術は、全身麻酔している状態で頭蓋骨を一部開いて、血腫を取り除きます。脳出血によって髄液の流れがせき止められて脳室が拡張する急性水頭症の場合は、頭蓋骨に小さな穴を開けて、髄液を頭の外に出す手術(ドレナージ術)を行うこともあります。