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子宮内膜症

子宮内膜症

子宮内膜症について

子宮内膜症とは、早ければ10代後半に発症する、子宮内膜に似た組織が子宮の外で発生し増殖する良性疾患です。女性のうち、10人に1人の割合で罹患するといわれており、少子化・晩婚化によって近年増加しています。主な症状は月経困難症(生理痛がひどい)です。恥ずかしさ、学校や仕事が忙しい、生理痛で痛み止めを飲んで我慢するのが「みんな同じで普通のことだ」と勘違いしている、といった理由により、病院を受診しないまま内膜症が進行することが多いです。子宮内膜症は不妊症の原因となったり、卵巣腫瘍(チョコレートのう胞)を発生させることがあります。

子宮腺筋症では、子宮筋層内に子宮内膜に似た組織ができて、子宮筋層が分厚くなります。子宮内膜症と似た疾患であり、非常に強い月経困難症・過多月経をきたし、不妊症の原因にもなります。


 



 


症状について

主な症状は、月経困難症(生理痛がひどい)、慢性的な下腹部痛、不妊症です。子宮内膜症によって発生した卵巣腫瘍をチョコレートのう胞といいます。チョコレート嚢胞が破裂して、救急車を呼ぶほどの激痛を生じることもあります。チョコレートのう胞は良性腫瘍に分類されているものの、年齢・サイズに相関してがん化するリスクが上がることが分かっており、長期間のフォローアップが必要です。


治療法

子宮筋腫と同じく、主に、薬物療法か手術療法か、妊娠希望があるかないか、によって治療方針が変わります。早ければ10代後半に発症する上、50歳前後の閉経年齢までフォローアップが必要な疾患です。不妊症の原因となったり、がん化するリスクがあるからです。基本的には低用量ピルや黄体ホルモン剤(ジエノゲスト)の内服を行い、チョコレートのう胞が大きくなってきた場合、妊娠希望がなく月経困難症が強い場合には手術が考慮されます。手術の場合、お腹に傷がつかない手術(vNOTES)、腹腔鏡・ロボット支援下手術といった体に負担が少なく傷が小さい手術(低侵襲手術)で早期退院が可能です。ご希望をお伺いしながら、ベストな治療を提案させていただきます。