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陽子線治療装置の仕組み

陽子線治療装置の仕組み

陽子線治療装置の仕組み

まず、水素の原子核である陽子をサイクロトロン(円形加速器)で光速の70%程度まで加速します。これは1秒間に地球を4周する速さに相当します。安全に治療を行うには陽子線を安定供給することが不可欠なため、サイクロトロンの状態は常にモニターで監視、制御しています。
治療に必要なエネルギーを持つまでに加速させた陽子線はビームライン(陽子線を運ぶ装置)を通り、照射を行う治療室へ運ばれます。その後、病巣の状態に合わせて整形し、患者さんへ照射してがん病巣に陽子線が達することになります。
当院は360度あらゆる角度から照射可能な回転ガントリー照射装置を用いて陽子線治療を行います。

陽子線治療施設

陽子の重さは従来の放射線治療に用いるX線の約1800倍です。ミクロレベルで見ると非常に重たい陽子を体内にある病巣へ正確に届けるには、とても大規模な設備が必要となります。そのため、一般的な国内の既存粒子線治療施設の敷地面積はサッカー場ほどの広さになり、郊外にしか建設できないケースがほとんどでした。

当院は技術進歩により小型化したサイクロトロン(直径5m、重さ220t)を採用し、回転ガントリーも他施設と比べて約半分の大きさです。さらに、加速器、ビームライン、回転ガントリーを上下に配置することで設置面積の大幅な縮小に成功しました。

31.3m×29mの敷地面積、高さ19.8m(4階建て)のコンパクトな建物内に陽子線治療と高精度X線治療の二つの治療装置を備えた、JR札幌駅から約3km、最寄りの地下鉄駅から徒歩5分という好立地に陽子線治療センターを建築することができました。全国的にみても通院患者さんの利便性は非常に良いと評価されています。

サイクロトロン

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回転ガントリー

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陽子線治療施設

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