頭頸科 (頭頸部腫瘍センター)
頭頸部という言葉はあまり聞きなれない方が多いかもしれませんが、口腔、咽頭、喉頭など飲み込む、声を出す、呼吸をするなど日常生活を送る上で大切な機能を担っている部位です。また鼻副鼻腔、甲状腺、唾液腺も含まれます。当科では頭頸部にできる腫瘍(がん)の治療を専門に行っております。治療においては病気の根治のみならず、治療後の生活の質(QOL)を保つことを考慮して治療方針を決定しています。喉の違和感などで咽頭・喉頭のがんが心配な方、他院で頭頸部のがんが疑われた方や診断を受けた方はお気軽にご相談ください。
診療科について
頭頸部がんの治療には手術、放射線療法、薬物療法(抗がん剤治療、がん免疫療法等)の3つの治療法があり、がんの発生部位や進行度、患者さんの全身状態(年齢や持病)を考慮して治療法を決定します。検査結果をもとに放射線治療科、腫瘍内科等の関連診療科の専門医とお一人お一人の患者さんに適した治療法について話し合い、その結果を踏まえて患者様と治療法について相談させていただきます。
当科では、進行癌に対して機能温存に配慮しながら、高度な技術を要するマイクロサージャリーを用いた遊離組織移植による再建手術を積極的に行っています。
例えば下咽頭癌の根治手術である下咽頭喉頭全摘術、遊離空腸移植術においては、頭頸科だけでなくマイクロサージャリーは脳神経外科、遊離空腸採取の腹部操作は消化器外科が担当する等、診療科の垣根を越えたチーム医療を行っております。
また喉頭がんや下咽頭がんに対しては、声を失わないように喉頭を温存する手術も数多く実績があります。残念ながら喉頭摘出により声を失った患者さんに対しては、シャント発声法による音声獲得のためにボイスプロテーゼを埋め込む手術も行っています。
一部の早期咽喉頭癌に対しては、低侵襲、機能温存を目的として経口的鏡視下手術を行っています。首に切開を入れず、口から内視鏡を挿入して必要最低限の切除を行う方法です。当院には手術支援ロボット「ダヴィンチ」が導入されており、頭頸科においても一部の咽喉頭癌に対して経口的ロボット支援手術を行っております。ロボット支援手術で精度の高い手術を行なうことで、より患者さんへの侵襲を減らし飲み込み等の機能を温存するように努めています。


ダヴィンチによる経口的ロボット支援手術の術中写真
頭頸部アルミノックス治療について
頭頸部アルミノックス治療は切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部がんに対して2021年より保険適応となった新しい治療法です。がん細胞に特異的に結合する色素を含む薬剤を点滴投与した後、特定の波長のレーザー光を照射してがん細胞を破壊する「光免疫療法」です。当院は頭頸部アルミノックス治療の施行可能施設となっております。
なお当院は日本頭頸部外科学会、頭頸部がん専門医制度の指定研修施設に認定されております。

頭頸部アルミノックス治療におけるレーザー照射中の写真
診療内容
- 口腔がん(舌がん、頬粘膜がん、歯肉がん等)
- 喉頭がん
- 咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)
- 鼻・副鼻腔がん(上顎洞がん等)
- 唾液腺がん(耳下腺がん、顎下腺がん)
- 甲状腺がん
- 頭頸部領域の腫瘍(良性腫瘍も含む)
医師紹介
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副院長・地域医療支援センター センター長
近藤敦
こんどうあつし
出身大学 札幌医科大学卒業
専門分野 頭頸部腫瘍
頭頸部外科学会専門医・
認定医医学博士
札幌医科大学医学部臨床教授
頭頸部がん専門医
頭頸部がん専門医制度指導医
日本耳鼻咽喉科学会専門医
耳鼻咽喉科専門研修指導医
日本気管食道科学会専門医(咽喉系)
頭頸部アルミノックス治療施行医
日本頭頸部外科学会ロボット支援手術コンソール術者 -
頭頸部腫瘍センター センター長
小柴茂
こしばしげる
出身大学 札幌医科大学卒業
専門分野 頭頸部腫瘍
頭頸部外科学会専門医・
認定医医学博士
日本耳鼻咽喉科学会専門医
耳鼻咽喉科専門研修指導医
札幌医科大学医学部臨床准教授
診療時間
| 受付時間 | 8:15〜11:30 / 11:30〜16:30 |
|---|---|
| 診療時間 | 9:00〜12:00 / 13:30〜17:00 |
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 午前 | ●交代制 (近藤・小柴) |
近藤 小柴 |
- | - | 近藤 小柴 |
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| 午後 | ●交代制 (近藤・小柴) |
近藤 小柴 |
- | - | 近藤 小柴 |
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※●は完全予約制です。
【休診・代診】
休診:12/15(月)PM 近藤医師
