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脊椎・脊髄末梢神経外科(専門外来)

脊椎・脊髄末梢神経外科(専門外来)

診療科について

しびれや痛みが腕や手に出る頚椎症性神経根症、下肢に発症する腰部脊柱管狭窄症腰椎椎間板ヘルニアなどに対する手術を行っています。

当院では、傷口が小さく、痛みも極めて少ない完全内視鏡下脊椎手術(FESS)を行っており、全国的にも数少ない実施施設となっています。FESSは、従来の顕微鏡手術内視鏡下椎弓切除術(MEL)と異なり、高性能の内視鏡を使用するため、皮膚切開も10mm程度と非常に小さいです。手術後約3時間後には歩行が可能となり、入院期間は、最短3泊4日で早期の社会復帰が可能です。

また、骨粗しょう症による圧迫骨折に対しては、からだの負担が少ない椎体形成術(BKP)を多数実施しています。

体への負担が少ない完全内視鏡下脊椎手術(FESS)

  • 腕や手のしびれ・痛みを発症する「頚椎症性神経根症」の治療について

    腕や手のしびれ・痛みを発症する「頚椎症性神経根症」に対する最新のFESS(完全内視鏡下脊椎手術)を実施しています。※保険適用です。

    FESSの様子

    FESSの様子

    完全内視鏡下脊椎手術とは

    内視鏡下手術身体への負担が少ない低侵襲手術を代表する治療法です。
    当院は頚椎症性神経根症に対する最新のFESS(完全内視鏡下脊椎手術)を行っています。
    FESS(フェス)は"Full-Endoscopic Spine Surgery"の略で、日本語では「完全内視鏡下脊椎手術」です。
    従来の内視鏡よりもさらに細い直径7mmの微小内視鏡を使用して行う最小侵襲手術の総称で、皮膚切開が小さい、からだにやさしい手術方法です。

    FESS用内視鏡

    FESS用内視鏡

    FESS用鉗子

    FESS用鉗子

    FESS用外筒(直径8㎜。内視鏡をこの中に挿入します)

    FESS用外筒(直径8㎜。内視鏡をこの中に挿入します)

    頚椎症性神経根症に対するFESS

    FESSはこれまでPED(Percutaneous Endoscopic Discectomy)と呼ばれていた手術と、使う機器やアプローチの仕方はほぼ同じですが、術者の技術向上により、より多くの部位や疾患に対応できるようになりました。 なかでも、上半身の片方だけに痛みやしびれ、筋力低下などの症状が現れる頚椎症性神経根症に相性が良いとされています。
    従来の顕微鏡下手術は当院では約3cmの傷口でしたが、FESSではわずか8mm程度です。術後3時間で歩行可能となり、入院期間は術後長くて3日程度で、術後の痛みも極めて少なく早期の社会復帰が可能です。

    手術痕の比較。上がFESS(約8㎜)、下が顕微鏡手術(約30㎜)

    手術痕の比較。上がFESS(約8㎜)、下が顕微鏡手術(約30㎜)

    顕微鏡手術と比較したFESSのメリット

    • 傷口が小さく、からだへの負担が少ない。
    • 術後3時間で歩行可能(顕微鏡手術では早くて6時間後以降)
    • 術後の痛みが非常に軽く、回復も早い
    • 術後の鎮痛剤使用量が極めて少なくてすむ
    • 手術中常時生理食塩水で還流しているので感染の危険性が極めて少ない
    • 退院が早く(2~3泊)、日常生活や仕事への復帰が早期に行える

    Early experience of single level full endoscopic posterior cervical foraminotomy and comparison with microscope-assisted open surgery.

    Akiyama M, Koga H. Spine Surg. 2020 Jun;6(2):391-396

    手術後の臨時の鎮痛剤使用回数

    手術後の臨時の鎮痛剤使用回数は顕微鏡手術が平均約8回、FESSは平均1回未満で
    ほとんどの患者さんは鎮痛剤を使わなくてすんでいます

    顕微鏡手術とFESSの術後

    顕微鏡手術とFESSの術後のCT所見。
    FESSでは顕微鏡手術よりも骨を削る範囲が少なく、神経根の圧迫を効率よく解除することができます

    骨削除面積

    顕微鏡手術とFESSの術後CTで骨を削った面積を計算した比較
    顕微鏡手術は平均93.5㎠、FESSは51.7㎠でした
    FESSでは約40%骨削除面積が少なく神経の圧迫を解除できています

  • 下肢のしびれや痛みを発症する「腰部脊柱管狭窄症」の治療について

    DPELスコープによるFESS(完全内視鏡手術)で腰部脊柱管狭窄症の治療を実施しています。※保険適応

    手術風景

    手術風景

    間欠性跛行が特徴的

    腰部脊柱管狭窄症は下肢のしびれや痛みで発症し、歩行すると症状が悪化し、休むと緩和する間欠性跛行が特徴的です。
    下肢のしびれや痛み、坐骨神経痛、臀部痛、下腿のこむら返りに加え、排尿障害、下肢の脱力なども起こることがあるため、症状が悪化すると日常生活に支障が出る可能性が高い疾患です。
    治療の基本は薬の内服と運動療法ですが、下肢筋力低下や排尿障害、下肢痛、間欠性跛行が重度の場合は手術が必要となることがあります。

    最新の低侵襲手術

    当院が実施している内視鏡システムDPELスコープを使用した腰部脊柱管狭窄症に対するDPEL手術は最新の低侵襲手術です。
    従来の顕微鏡手術やMEL(内視鏡補助手術)と異なり、高性能の内視鏡を使用するため、皮膚切開も10㎜程度(従来法は約25㎜)と非常に小さいです。術後3時間後には歩行が可能となり、入院期間は最短3泊4日で早期の社会復帰が可能です。

    >DPELスコープ

    DPELスコープ

    内視鏡の直径を6.4㎜に拡大

    これまで腰椎椎間板ヘルニアのFELD(完全内視鏡手術)で使用していた鉗子類を出し入れする内視鏡の穴の直径を4.1㎜から6.4㎜まで拡大することで、ハイスピードドリルが使用できるようになり、広範囲の骨切除が短時間でできるようになりました。背中から施術する方法に特化しているので、内視鏡の長さも74㎜(従来は165㎜)と短くなり、操作性も向上して腰部脊柱管狭窄症に対する手術に対応可能となりました。

    椎間板ヘルニア手術用スコープ(上)との比較①

    椎間板ヘルニア手術用スコープ(上)との比較①

    椎間板ヘルニア手術用スコープ(上)との比較②

    椎間板ヘルニア手術用スコープ(上)との比較②

    DPELスコープによる完全内視鏡手術(FESS)のメリット

    • 傷口が小さく傷跡がほとんど残らない
    • 皮膚切開は10㎜程度の小切開で、一椎間手術は1か所
    • 高画質の内視鏡画面で病巣を捉え、確実に手術をすることが可能
    • 従来の顕微鏡・内視鏡補助(MEL)手術よりもからだへの負担が少ない
    • 筋肉や関節の損傷を最小限にし、早期の退院が可能
    • からだへの負担が少ないため、早期の社会復帰が可能
    スコープが短く操作性が向上

    スコープが短く操作性が向上

診療内容

  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 腰椎椎間孔狭窄
  • 腰椎すべり症
  • 頚椎症性神経根症
  • 頸椎椎間板ヘルニア
  • 頸椎症性脊髄症
  • 圧迫骨折
  • 胸椎疾患
  • 脊髄腫瘍など

医師紹介

  • 秋山雅彦

    脊椎・脊髄末梢神経センター センター長

    秋山雅彦

    あきやままさひこ

    出身大学

    札幌医科大学卒業
    トロント大学脳神経外科脊髄・脊椎外科フェローシップ修了

    専門分野

    脊髄外科

    学会専門医・
    認定医

    日本脳神経外科学会専門医
    日本脊髄外科学会指導医・認定医 
    日本専門医認定機構脊椎脊髄外科専門医
    日本脊髄外科学会脊椎内視鏡下手術技術認定医

診療時間

受付時間 8:15〜11:30
診療時間 9:00〜12:00
午前 秋山(予約) 秋山(予約) 秋山(予約)

【脊椎外科】交代制

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※完全予約制です。

【休診・代診情報】

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